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January 31, 2005

帰ってくる鮭

書籍の年間売り上げが、8年ぶりに前年比プラスになったのだそうだ。

http://www.shinbunka.co.jp/shuzainote/043.htm

しかも、売れているのは文芸書だそうな。プラス変化の牽引車になったのはハリーポッターのようだが、こちらの人の分析によると、やっぱり底辺も開拓されているようだ、とのこと。

ワタクシ的にはこの分析基本的に合っていると思うが、それ以外にもいくつかの要因が考えられるのではないかとも思う。

80年代末から90年代にかけて、さまざまな新娯楽が登場した。で、それまで書籍と漫画だけで脳内妄想遊びをしてた連中が、そっちに流れた。「そっちの娯楽」は景気がいいんでどんどん金かけて大作化(たいさくか、である。だいさくかではない)し、クリアまでに時間がかかるものとなる。21世紀にはこれに加えてデジタル家電が登場し、ユーザーの「時間」を大量に食いつぶしまくった。

一方、かつて持てる時間のほとんどすべてを遊びに使うことができた子供たちも成長し、社会の歯車となって標準的には週に40時間ほどを、任意の企業に売り渡さなければならなくなる。結果、小学生でもわかる理屈で、娯楽に使える時間が減る。

それでもなおかつ遊びたい、という連中は、企業に自分の時間を売り渡すのを拒否して遊び続けた。景気が悪くて仕事がなかったことと、「子供たち」の親の手元に小金があったせいで、一定レベルまではそれは許容された。

が、「子供たち」の親が年を取り、なおかつ微妙に景気が良くなって選り好みさえしなければ仕事が見つかるようになってしまったので、「子供たち」へのプレッシャーは高くなる。そうそう引きこもって遊んでばかりもいられない。てめぇ自身が次の世代の「子供たち」の親になってしまったらなおさらだ。

だがだからと言って、すべての遊びを放棄するわけにもいかない。そこで「子供たち」は時間を喰いまくる娯楽から、似たようなテイストを持っている、より時間のかからない娯楽に回帰するようになった…というのがワタクシの読みである。

無論、これがすべてのケースに当てはまるわけではなく、ごく限られた一部がそうであるだけに過ぎないだろう。だが、2005年もまた、前年に比べると書籍の販売数はほんのちょっと伸びるのではないかと、ワタクシは予想している。

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