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May 21, 2005

おまいら女房が欲しいのか?

自分自身を強く固く「モテナイ奴」だと信じ込もうとしているやからは、大抵の場合、それと同時に強く固く理想の異性の出現というものを追い求めているのではないか、と思う。

ただ、多くの場合その「女の子が欲しいい~」という欲求は、イソップ童話の狐と同じように、「きっとすっぱいに違いない」という負け惜しみの形で表現されている。狭い自分の生活範囲内で観察した結果に過ぎないが、多くの若い女性は、自分の殻の中に微妙にこもりかけている自分に対してちょっと強引にアプローチしてくれる男性に反応する(レイプしろ、と言っているわけじゃねえぞ)ので、上記の狐のような態度を取ったら、以後完全スルーとなるのだが。

それはともかく、「モテナイ奴」だ。彼らはともかく、「女性的なあるもの」というのを強く追い求めている。が、それは「ホモサピエンスのメス」と呼ばれる生物にぴったりと重なるものであるか、というと極めて疑問なのである。先に結論を言っちゃうと、「モテナイ奴」の脳内彼女というのは結局のところ物理的な男性要素をすべて排除した自分自身に、母親の匂いを混ぜ込んだものなのではないか、と考えている。

こんなことを考えたのは、ひょんなことから自分自身がエロ文書きを商売とするようになってしまったためだ。そっち方面の読者にアピールするエロシーンを書くためにはどうすればいいか、ということをエロゲーとか見ながらリサーチしたのだが、その結果たどり着いたのは「女性が快感を得て満足する、という描写はうけない」ということだった。なんとなれば、読者の大半を占める男性にとって、それは共感不能であるためだ。いや、できないことはないが、実際にそういう経験が乏しい藻男にとっては、リアルな話ではないのだ。エロ描写は読者の脳内現実に対して常にリアルなものでなければならない。まだ多少元気な藻男にとって、最高にリアルなエロ描写というのは、自分自身が共感可能な男性キャラクターによる射精シーンである、と今では考えている。ちなみに、出す場所はどちらかというと、女性の膣内でない方が受けると思う。

が、藻男が年をとって動物のオスとしての能力が衰えてくると、射精シーンにすら共感できないようになる。結果、元はエロゲーと呼ばれたものから、絡みのシーンが抜けたものを好むようになる。この場合、テーマとなるのは、性行為という形でもともと異なっているものが出会う、ということではなく、本来ひとつであったが、何らかの原因で分かたれてしまったものが元の完全な形に戻る、ということになる。「純愛系」のヒロインは結局のところ、最後に結ばれる主人公と本質的に同一のものであり、たとえ申し訳程度に絡みが描かれようと、それは「男女のまぐわい」ではない。強いていうなら、男性キャラクターによる、女性キャラクターへの胎内回帰を、ごくありふれた形に表現しなおしたものに過ぎないのではないか、と思う。

結局、違うのだ。

その手の人が求めているのは、完璧な姿になって性さえ超越した「あるべき自分」の再生であり、異性や他人との出会いではない。「女房」と呼ばれる、墓穴の中まで付き合うことになる、自分とは別の存在、というものとは限りなく遠いものでしかない。

まあそうなると、一人でそういうのを求めるのは勝手だが、まるで関係のない「女性一般」「社会一般」に毒づくのはやめてくれんか、とイヤミのひとつも言いたくなる。

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May 20, 2005

電波男の話

電波男を二年ほど飼っていた。

そこらに転がっている普通名詞としての「電波男」ではない。最近売れた本を書いた「真祖」の人だ。
最初は、面白いホームページがあるなあ、と思ってちょくちょく彼のサイトに行き、ほどなく「投稿」するようになった。

そのうち、職場で不当な弾圧にあって無職になりそう…と書き込むようになったので、もの書き仕事でもちょと紹介するか、と思ってうちの事務所に呼んだ。本当に困っている、というので、紹介した仕事のギャラをこちらが途中で抜く、というのをしなかった。要するに下請け扱いではなく、完全に客分扱いだった。まあ、文才があったから、そこらで扱うのも当然かな、と思った。

しかしこういう関係というのは、面倒見てやっている方が充分金持っていればいいのだが、こちらの経済状況が思わしくなくなってくると途端に悪化する。実際そうなった。

ある日銀行に金借りに行ったら、「借金するなんてこの会社はもうダメかも」と思った彼は、同じように危機意識を持ったらしいうちの社員どもと、「独立計画」を練るようになる。が、最初のうちはまともに独立を志していたのだろうが、割合簡単に「ダメな会社の経営者の糾弾大会」になったらしい。これらの行動のきっかけになった借金というのは、都の低利融資制度を利用したもので、街金とかの怪しいものではない。ごく普通の運転資金であった。それが証拠に、うちの会社はまだ潰れてないし、その後さらに別の融資の審査にもパスしている。

危機的ではないがあんまりよっしゃよっしゃと大盤振る舞いもできなくなったのも事実だったので、こちらは彼に「事務所の使用料を払って欲しい」と言った。彼は最初了承したが、すぐに滞納するようになった。「ではうちが営業して取って来た仕事を下請けとして回す際に、ギャラの10%を取るがよいか」と言った。それまでの実績から見ると、これは「家賃」よりも低額になるので実質値下げだったのだが、どうもここで「こいつは俺を搾取する悪意の塊であるらしい」と認識してしまったようだ。彼はその頃増え始めたDVD系の仕事ができない、という理由で自宅に引きこもるようになった。たまに来た際には、「同志」と仕事場内で大声でしゃべるだけとなる。で、「出てけ」と言ったら、大量のゴミを残して挨拶もせずに消えた。

http://www.jcninc.co.jp/~masa-1/yonige.html

ほぼ同時期に、「同志」たちも毎月担当していたルーティンの仕事を持ち逃げして消えた。
職場の中には、わたしと数人の女子社員だけが残った。

彼らは、職場内のメンバーを物色し、銭を稼げそうな人間(というか、現在定期的に金になる仕事を担当している人間)だけを仲間に引きこんで、残りを置いていったのだ。女性と自然体で話せなかった、ということも、最終的に女性だけを置き去りにした結果に繋がったのだ、とも思う。

最初遭った時は、まだ人と話のできる人間であったのだが、どうも急速に精神が子供に戻っていった、というのが、二年間飼ってみての正直な感想だ。台湾に連れてった時に、現地のメシが喰えず日本風ラーメン屋に入り浸り、味つけに文句いいまくってた時に「この人ってこういう人だったかなあ」としみじみ思ったものだ。

で、最終的に彼が残していったものはゴミだけか、というとそうでもない。ネタを残してくれたので、本数冊書いた。評論風に書いたものはオタに叩かれ、小説に仕上げたものは多少好意的に受け入れられた。

まあ、何が言いたいかというと、ふと見たページにあったかの人の本に対するレビューが叩かれまくってたので、近くで見ていた人間からすれば、あなたの見方が正しいと思うよ、ということを書きたかっただけなのだ。

本からは伺い知れない情報を持つものが、それを暴露して論を進める、てのはフェアじゃない、とも思うのだけれど。

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